過去

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父親が来て暫くすると、物を投げ始めた。 お酒を飲んでクッション、枕、雑誌、おもちゃ、タバコ…灰皿。 近くにある物を投げる。 「気にいらねぇ面しやがって!!さっさと学校いかねぇか!」 殴られる事も増えた。 学校に行けば安全でご飯も食べられる。 けど、妹が心配だった。 走って帰ると泣いてたり、痣が出来てたり、ほっぺが赤かったり。 冷やしたり、あやしたり、僕は妹と学校に行きたかった。 追い出された日、隣のおばちゃんが手招きしてくれた。 妹に暖かい牛乳。 これが凄く幸せな時間。 妹も安心した顔で笑う。 帰り際におばちゃんが僕をぎゅっと抱きしめた。 「妹を守って偉いね?頑張るんだよ?何もしてあげられなくてごめんね?」 おばちゃんは少し泣いていた。 おばちゃんは僕を助けてくれて優しくしてくれているのに、どうしてそんな事を言うのか分からなかった。
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