第四幕.英雄の最終決戦

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「もう良いんじゃ……儂はここに居る存在意義を失った……儂は負けたんじゃ……」 「で、でも――」 「来るな! 息子を逮捕したのは他でもない、おぬしなのじゃからな!」 「お、俺だって腑に落ちませんよ! でも状況的に……あれ以外に()()の目星が立たなくて……行きずりの強盗犯は捜査線上に浮かばなかったんです」  徳憲はおのれの無力さを呪った。  容疑者は才慥しか挙げられなかった。  犯人候補が他に居ない以上、才慥を捕まえるしかなかったのだ。  ――かくして、忠岡の復讐は叶った。  ――憎き英川の外堀を埋め、警察から追放した。  ニューヒーロー・忠岡悲呂の前に、過去の遺物は敗退したのだ。 「それにですね……言いにくいんですが、才慥さんは()()()()()()()()。彼は本当に殺したんですよ」 「……もうええわい……真相など、どうでもええ……身内から犯罪者が出ると警察には居づらい……儂はもう消える……仕事に捧げた人生を終える……」
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