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そう、手紙。
私は彼に会えない3年間、手紙のやり取りをしていた。確かに手紙の相手は育哉だったはず。
……どういうこと?
彼が私に会いにくる日だって、手紙の内容とタイミングバッチリだった。
一体何が起きてるの……?
「こんなことなら、手紙のすり替えなんて面倒なことやらないで、さっさと《育哉》を始末しておけば良かった」
混乱する私に降り注がれる、あっけらかんとした声。
ハッとして隣を見れば、心底見下した目で目の前の《育哉》を見下ろしている。
てがみの、すりかえ……しまつ……。
最早、彼が何を言っているのかわからなかった。
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