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「いらっしゃいませ〜」
すぐそばにいるおもちゃを整えている年配のおばあちゃんが私を見かけて、手を止めて微笑んで挨拶をした。私は頭を下げた。
店を通って、その上り階段に着いたら、なぜかその石がなくなった。あるのは横に通り過ぎる観光客の姿のみだ。色々見回っていたところ、石は人々の蹴り飛ばされ、光もエスカレートに遠く移っていく。それでも輝き続くが、誰もかも気づいていないのは変わりがない。
「ママ!あっち!光ってる!」
目の前にいる女の子が石のところへ指差しで隣のお母さんに示した。
「あら、ほんとだ。」
「欲しい!」
女の子はお母さんの手を引っ張って前に進もうとするが、「パパを待ってるから」と女の子の頭を撫でた。
しかし、その間に石は誰かに投げられてある建物の切妻屋根の葺き板にかかっている。それにあの親子の話に依って、周りの人は一瞬にして盛り上がってくる。
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