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失った力を
『ロストアイゼンと呼ばれたあの力を私は忘れない』早川七瀬は、親友の松嶋舞が引っ越す前の日の晩に公園で言われた事を思い出していた。
七瀬「ロストアイゼンそれが舞がいなくなった理由ね、古代の兵器で舞がこの時代の選ばれた姫」七瀬は舞が残した日記を図書館の本棚で見つけていた。
ライオーゲイル。ロストアイゼンシリーズの王であり頂点。
七瀬「女の子しか使えないかしら?」次のページをめくる。「え?ライオーゲイルのデータには美少年もいけると書いてあるわ、興味深いわね」ライオーゲイルのコアは先代の姫の自撮り写真で溢れている。
七瀬「舞と私で乗れるかもしれないわ」
だが、舞は違う娘を選んでいた。七瀬と舞が再び出会う時は、カルマのデュエルをする時なのだ。
舞「由梨花、あなた私のプリン食べたでしょう?いつもの場所にないもの」
由梨花「え~、お腹空いてたから、ゴメン」
舞と由梨花は、ゲイルの失われた右腕であるフラッシュの有りかを探していた。
その場所は、舞が数年前まで住んでいた街のある場所だった。
舞「ここは変わっていないわ、私だけが心が寂しくなっただけかも」
由梨花は、舞の手を握る。暖かい手だった。
由梨花「あたしがいるでしょ、それとも違う子を思い出していた?」由梨花は舞がこの街に行くのを躊躇っていたのが分かっていた。
舞「そうね、大切な友達だった、だから巻き込みたくなかった」舞の髪は黒髪のポニーテール。風でキラキラ揺れている。
由梨花は、金髪の三つ編みで眼鏡っ娘。
舞「あなたこそ、今日はサイン会でしょ、隣街だし、今からでも間に合うから」
由梨花「う~ん、あまり乗り気じゃないし~」とちょっと難しい顔になった。
舞と由梨花は近くの喫茶店に入る事にした。
マスター「どこかで一度会ったような、お嬢ちゃん以前この街にいた子かな?」
舞「中1まで過ごした街よ、母の仕事で引っ越したわ」
舞は、コーヒーを頼み、由梨花は紅茶を頼んだ。しばらくするとマスターの娘が運んできた。
舞はその娘の顔に見覚えが有った。
舞「な、七瀬?」と驚きを隠せなかった。
七瀬?「お客様に会うのは今日が初めてだと思います」と答えて客席を離れた。
彼女は人見知りみたいだ。
マスター「うちの 娘は恥ずかしがり屋なんだ」とマスターがフレンチトーストをサービスしてくれた。
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