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「一つ、この街は数年前から度重なる気象異常によるダメージで、人口減少の一途を辿っている。ただでさえ日本は全国的に少子化傾向で、地方都市とはいえ郊外にあるこの街は、決して魅力的とは言えない街になってしまっている。
雨は常に不安やストレスの種になる最大の要因でもあり、経済的なダメージもはかりしれない。
それをこのクラブがハイパーサイエンスの力を使って、少しでも、市民のお役に立てたらと、地域貢献のために私が
創部したのだよ!!」
「なるほど…」
私と萌音は思ったよりも、まともな創部の動機と活動内容に、思わず頷きながら、先輩の話に耳を傾けてしまった。
「次、この部の開発費については、今のところ特に学校から支給された予算ではなく、個人的な私費によって賄われている。まぁ、これは知り合いの製作所と僕が開発したアプリを連携させて作った試作品だがね。制作費は部費ではなく先方の経費だよ。我が部は、街中でデモンストレーションを行ったり、更なる精度向上のために試作品を飛ばしてデータを集めてる最中だ。あぁ、これは今はまだ非売品だよ。話は以上だ。
まだ聞きたいことあるかな?」
私達は首を左右に激しく振った。
なんか凄い…
そして、ワクワクする気持ちが込み上げて来た。
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