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言った。
確かに僕はそう言った。
「覚えてるよ。それであなたは僕を隠した。もう何日になる?」
「今日で6日目」
迎えに来てくれた椎名さんの車に乗って
僕はその日のうちに天宮の屋敷を飛び出した。
誰にも知られず身を隠せればどこでも良かった。
一時でも早く現実から逃れたい僕に
逃避行は医者に見せてからだと椎名さんは言い張った。
仕方なくその夜は病院に1泊。
で医師から返って来たのがあの言葉さ。
毒に耐性ができて助かったのかもしれない――。
わお。
だったら僕は超人だ。
僕としてはこう思っている。
毒を求めていた僕の身体が猛毒さえ丁度よく吸収してしまった。
あるいは——僕を仕留めるには毒が足りなかった。
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