タイトル未定

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生まれた時思ったと思う。なんで生んだんだって。だってこの世の中には「生きたくても生きれない人もいる」っていう素敵な綺麗事があるじゃないか。なのになんでわざわざ神様はたった一粒の小さな源の愛があるのかも分からない人達のたった一回の奇跡で生むことを許したのだろうか。僕が生まれる前に神様と出会っていたら神様に言ってやる。「絶対にこの世界には生まれたくない」と。まあ。そんなことを言ってもきっと神様は僕を生み堕とすのだろう。理不尽すぎやしないか。権利なんてもんは最初からないようなもんだな。これじゃ。 生まれてからの記憶がある人とない人がいると言われてる。ない人の方が多いらしいけど僕はそれには当てはまることは無かった。記憶力がいいと言うかなんと言うか。きっとあの時の僕は忘れてはいけないと思ったのだろう。でなきゃ覚えてはないと思う。残酷すぎるよね。この世界はいつも。 冷たい雨の降る夜だった。沢山の人が僕を悲しげな惨めな瞳で見つめる。別にどうってことは無い。僕は惨めな人間だ。誰かが手を差し伸べてくれるわけでもなく 温かく包み込んでくれる訳でもない。そんなもんだろう。どこの誰かも分からないやつを助けようなんて普通は思わない。この世界はそんなに優しくはないんだ。
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