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ことわざ見直し法案 可決
賛成251
反対249
「以上、過半数によって本法案は可決されました!」
立法府である国会で審議が下された瞬間である。
しかし突飛な法案が可決されたものである。
その名も「ことわざ見直し法案」
誕生してから100年以上経った「古いことわざや慣用句」に対して、現代の若者に馴染むように改めて変更を付け加えるべきだと言う趣旨の法案であった。
さらにこの法案を実行するために有識者たちによる「ことわざ見直し委員会」と言うものが設置されたのである。
以下、その「ことわざ見直し委員会」の実況中継を記したものである。
※
司会
「さあ、初めてのことわざ見直し法案による『ことわざ見直し委員会』が開催されました。公平を期するためにテレビやITの発達によって国民へ一般公開と言う形でやるようにしました。委員長は金田一冬彦先生です。それでは先生の方からこの委員会の趣旨の説明をお願いいたします。ここは大事なところですからよろしくお願いします」
金田一
「皆さんはじめまして。委員長の金田一です。皆さんが日常使っていることわざ・慣用句なんですが、さすがに長い期間使っているとその時代にそぐわないような状況や、もっとわかりやすく例える方法が出てくるようになります。つまりその時代時代に則した言い回しが求められるのではないかとわれわれは考えております」
司会
「そうですね、私もそう思います。やはりその時代に一番適した言葉や意味を選ぶことがわかりやすいし、なにより若い世代の日本国民に馴染んで頂くための得策だと私も思います」
金田一
「ですから、今回もことわざの主になっている各動物たちに来ていただき、『提訴』という形で彼らが今後、変更して欲しい言葉や言い回し、意味などをご本人から直接聞いていきたいと思っています」
司会
「なるほど、法案の『100年に一度は見直そう』という趣旨ですね。今日も朝から会場にはたくさんの動物たちが詰めかけています。さぞや皆さん言いたい事がたくさんあるんでしょう。では早速ですが金田一先生よろしくお願いいたします」
金田一
「はい、わかりました。では開廷します!」
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