色々な彩の雲を

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色々な彩の雲を

「ね、向こうの牛串食べに行かない?」 「あ、さっき通った時美味しそうだったところの」  ふわふわしたあまぁい雲は心を満たしてくれたけれど、胃袋は満たしてくれなかったらしい。  どうも初デートで緊張していた糸がほどけたのか、急に食欲が増した私が今度は美雨の手を握った。 「そのあとは焼きそばかな」 「ポテトもいいですね、あっあとチョコバナナ!」 「帯苦しくならないかな」 「夜まで時間ありますし!」 「そうだね、ゆっくりいろんな味楽しんじゃおっか」 「はい!」  社会人のデートらしくはないかもしれないけれど、2人のやりたいことを一緒に叶える、それが幸せならきっと立派なデートなんだ。
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