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「雲を食べてみませんか」
初めてのデートのお誘いの言葉はそれだった。
雲、と私がおうむ返しすると、美雨は照れ臭そうに、でもいつもみたくニッと綺麗な歯並びを見せながら笑う。
「その……週末のお祭り。一緒に行きたいんですけど、予定空いてますか?」
「お祭りは、うん。一緒に行けるよ」
「……へへ」
にまにま、ぎこちなく私の手を握りながら、達成感のあるような顔をしている。
あぁ私のことずっとお祭りに誘いたかったんだなって伝わってきて私もにまにましてしまった。
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