再会

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さらに雅司の話は続いた。 「それにお前がに思えるくらいの美しい女性に出会えたお陰で、復讐なんか忘れようと思った。だが、その矢先にお前と再会した。再会した瞬間、俺の中で小さくなっていた炎が一気に燃え上がったよ」 「お、奥さんは……何も言わなかったの?」 私の問に雅司は高笑いして答えた。 「いやいや、復讐を立ててくれたのは妻だった。彼女は血を流さず、お前に屈辱を味わせる良い方法を思いついた。「彼女を私達の披露宴に招待しましょう」と……」 ――えっ? 「でも本当は僕も苦しかったんだぜ。お前の救いようのないに笑いを堪えるのに必死でさ」 「つまり………私のことを………愛」 「してなんかおりまっせぇぇん。全ては演技でーす」 満面の笑みを浮かべて、彼は言い切った。
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