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高校を中退したあと、私は風俗店で働くようになった。
薮貴は客として来てくれた。
快楽塗れの私にとっては、それはそれはもう毎日が楽しくて仕方がなかった。
だが、その楽しい毎日も長くは続かなかった。
薮貴の秘密を知ってしまったのだ。
あの男は私に内緒で浮気をしていた。
私より一つ年下の娘で凄く可愛かった。
大喧嘩の末、薮貴は私を捨てるように出ていった。
捨てられた私は、捨てられた自覚を持たないように賢明に自分に言い聞かせた。
捨てられたのではなく、私が捨てたのだ。
私はクソ野郎から解放されたのだ。
そう、自分に言い聞かせた。
ところが、奴から受けた快楽は簡単に解放してはくれなかった。
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