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それはまさに偶然の出来事だった。
職場に行く道中、元彼と再会したのだ。
雅司は高校の時とは別人に思える程、立派な社会人に成長していた。
高級ブランドのスーツや時計を身につけており、高校での面影はすっかり無くなっていた。
聞けば彼は東大に出て、その後、一流企業に就職したのだとか。
それを聞いて私はホッとした。
私から受けた傷は癒えたんだ。
再会した時、私は彼にした事を何度も謝った。
「僕は君を許すよ……」
彼は許してくれた。
再会したあの日から、私と雅司は何度も会うようになった。
一緒にランチを食べに行ったり夜、デートに行ったりと最高の一時を過した。
何度も会うにつれ、私は雅司とまたやり直せると確信が持てた気がした。
次の日、雅司は私にディナーに誘った。
そこで指輪を渡され、プロポーズされた。
私は一粒の涙を零し、プロポーズを受け入れた。
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