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「失礼します……」
昼休み、突然校内放送で職員室に呼び出された僕。
恐る恐る職員室に足を踏み入れると、担任の瀬戸先生が僕を手招きしていた。
「瀬戸先生、あの。何でしょうか……?」
「ごめんな、急に呼び出して」
瀬戸先生に言われて、僕は首を横に振った。
先日、僕が父さんに暴力を奮われていると知った瀬戸先生。
あれ以来何も言って来ないから安心していたんだけど。
呼び出されたってことは……。
もしかして、何か行動を起こそうとしている……?
「日高、最近顔色がいいね」
意外なことを言われて、僕は目を見開いた。
「身体の調子がいいのかな?」
「えと、はい……。そうですね……」
そう言われてみれば、そうだ。
父さんに殴られないようになってから、僕は体調が良くなった気がする。
原因不明の熱も出なくなったし、フラフラすることもなくなった。
「それって。
高槻のお陰なのかな……?」
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