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先生の口から高槻君の名前が出て来たことに、ドキッと心臓が跳ねた。
「最近高槻は、授業をサボらなくなったし。
気が付けば、日高と一緒にいるよな。
同じクラスのやつらが噂してたぞ。
まるで二人は男女のカップルみたいだって」
カップルだなんて。
そんなことを言われても、どうリアクションしたらいいのか。
「それで、あの……。
今日は、僕に何の用事なんでしょうか……?」
回りくどい話はいいから、早く結論を言って欲しいのに。
そう思って少しイライラしていたら、瀬戸先生がようやく口を開いた。
「実はね、高槻のお父さんが心配してるんだ。
最近、毎晩のように高槻の帰りが遅いし、朝になっても帰って来ない日があるって。
それって、つまり。
高槻が日高の家に頻繁に出入りしているって事だよね……?」
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