episode2

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* * * 「おーい、結夜」 学校へ行こうと家の門から自転車を道路に出していたら、背後から聞き慣れた声が聞こえた。 「おう、杉田」 俺を呼んだのは、小中と同じ学校に通っていた杉田だった。 「おはよう。途中まで一緒に行こう」 杉田の誘いに無言で頷くと、俺と杉田は横並びに自転車を走らせた。 「俺の学校、もうすぐ中間試験なんだけど。 結夜の学校も?」 「さぁ、知らない」 そう言えば、そろそろ発表だったかもしれないけど。 別に興味はないし、どうでもいい。 「相変わらずだね。昔は俺よりずっと成績良かったのに」 「いや、俺はバカだろ? 受験に失敗したんだし」 私立の難関高校を受けるには受けたけど。 俺の成績じゃ、受かるわけがなかった。 だから今こうして、滑り止めだった公立高校に通っている。
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