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「権力には興味ないなー。
まあ、嫌なら離れていいんだぞ?
俺達に付き合う必要はないし、お前なら直ぐに仕官できるさ」
「そんな事を言わないでくださいよ」
少年は憧れの騎士に冷たいことを言われ、少し泣きが入ったように見えた。
「まあ、しばしの辛抱だ」
「だといいですが。というか……」
「ん?」
「どうして、そこまでアグネスに尽くすんですか?」
「歳も離れていて恋愛感情があるようには見えませんし、皇家に対する騎士の様な、忠誠を誓っている様にも見えません。
ですが、ディートハルト様はまるでアグネスの保護者の様です」
「別に尽くしているわけじゃないし、親しい子の面倒を見るのはごく普通の事だとしか」
「…………
つきあい長いんでしたっけ?」
「まあな」
「初めて出会ったのは?」
「彼女が5歳の時かな……」
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