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問題児
「ディートハルト様~!」
交代の時間となり、プリンセスガードのハンスが嬉々としてかけてくる。
「どうした?」
「えっとですね、ディートハルト様。
何故、プリンセスガードには女性騎士がいないのでしょう?」
息を切らしながら、ハンスは問いかけてくる。
その嬉々とした態度からして、何かを期待しているようだ。
「さあな。俺は人選に関わっていない」
「女性騎士を入れましょう!」
さも当然の様に言い放つ。
実に男らしい願いである。
「だから、人選はしていないと――」
「上に掛け合う事くらいはできますでしょう?」
ハンスは渋るディートハルトに有無を言わせず要求する。
「……まあ。掛け合うくらいならできると思うが――」
「ならお願いしますよ」
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