1.晴くんと同居、薫くん乱入

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嬉しくて窓を開けてみたり、ソファに座ってみたりと歩き回っていたが、晴くんはキッチンのカウンターで小物を出したりしまったり、忙しそうだ。 「沙弓。ちょっと来て」 手招きされ、私もそこへ行き、大人しくカウンターの椅子へと座る。 カチャリと音を立てながら、彼はテーブルに黒いカードを二枚出した。 「ここはカードキーなんだ。エントランスは番号でも開くけど、これがないと部屋は開かない。……まあ、予備の開け方もあるんだけど、それはとりあえず俺だけが知っていればいいから、そういうことになったら相談して」 「うん、分かった。無くさないようにするね」 「いや、カードキーもとりあえず俺が保管する」 彼はテーブルに出したカードキーを、また二枚とも自分のジャケットの中に戻した。
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