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ガガッガッガ
鳴り止みかけた銃声が再びけたたましく鳴り響く。
彼は老人と少女の家を後にすると何やら緊迫した大通りに出た。
そこには血みどろになりながらも放たれる銃弾を次々にかわし、ナイフを振るう写真の少年が居た。その眼は怒りと憎しみに溢れている。
「化物が・・・」
仲間の一人は火炎放射器を手にし、灼熱の火炎を少年に浴びせかける。
ーが、少年は全くひるまずに彼のもとに迫り、手にしたナイフでその首を引き裂いた。
若い兵士の彼に次ぎに襲ってきたのはどうしようもない程の恐怖、死への恐怖だった。
次々と倒れていく仲間、狂ったような笑い声をあげながらナイフを振う少年。
ドカンッ!
絶命した仲間が抜きかけていたグレネードのピンがはずれた。
彼はそのまま意識を失った。
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