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海軍兵学校 「五省」
そして特筆すべきものに兵学校の有名な言葉で昭和7年に当時の松本校長が作った「海軍五省」というのがあります。
1 至誠に悖(もと)るなかりしか
2 言行に恥ずるなかりしか
3 気力に欠くるなかりしか
4 努力に憾(うらみ)なかりしか
5 不精に亘(わた)るなかりしか
五省とは文字通り5つの反省を意味しており、これは今の言葉に直訳しますと
1 自分の心にうそをついていないかどうか
2 言っている事と実際の行動は恥ずかしくないか
3 いつもやる気が充実しているかどうか
4 すべてにおいて努力しているかどうか
5 いつも怠けていないかどうか
海軍兵学校生徒は毎晩ベッドに入って寝る前に必ずこの言葉を声に出して、自分の今日の一日を反省していました。
みなさんも一度試してみてください。
この言葉は国内のみならず海外の軍人も感動させたようで、戦後は英訳されて敵国であったアメリカの海軍兵学校であるアナポリス海軍兵学校でも正式採用されたほどです。
よく後世の人が「海軍兵学校は鬼のような先輩や先生から毎日殴られたり怒鳴られたりしてまるで地獄のような環境で青春時代を送らされた」と言われますが、実際に勉強した我々にとってこの学校の4年間は、もちろん女性との淡い思い出は無かったですが人生の中で一番充実して光り輝いた期間でした。
このことだけは自信を持って断言できます。
これから私が今でも海軍兵学校時代のいい思い出になっていることを順次書き留めていきます。
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