何気ない日々の中で

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「明日の面接される方ですが、申し分ないですよ。人事の経験はないですが、人事部に欲しいです。事務職での応募なんですよね?」 「そうなんだよ。事務職での応募なんだよね。自分は、人事部に入れてみたいのかぁ。うーん。ぼくもね実はそうなんだよね。人事クラークとかでやらせてみたい。そうだ。これから、成田くんの仕事量も増えてくる。自分の下につけてもいいぞ。」 明日の面接される人がぼくの下につく。人事部はチームでそれぞれ動いているので、部下というものは意識はなかったが、ぼくにも上司というポジションで仕事を任されるようになるのかぁ。益々頑張らなきゃだな。 「でも、常務。もちろん明日の面接次第ですので、なんとも言えませんが…。一次面接で合否出すんですか?」 通常は、ぼくたちが、まず一次面接をして常務たちの二次面接で、採否が出される。だから、普段なら一次面接で採否を出すのは異例だ。そのくらいの逸材。プロ野球で言うなら、ドラ1の候補者くらい。複数指名のくじ引きになりかねない。
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