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ひとしきり泣いた後、ボクとお父さんは家へ向かっていた。その帰り道、トボトボと歩くボクの姿を見て、お父さんはこう言った。
「なぁ、ダイスケ。
さっきは廃鶏って言ったが、ジョージはせめて家で食べてやろう。」
ーー食べる。
ーージョージを食べる。
ボクにはそれが全く想像ができなかった。
ーーでも……。
ボクは思った。ジョージが他の誰かに食べられるくらいなら、ボクが食べてやろうと。
その日、ジョージのあまり長くない一生が終わった。
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