主よ、人の望みの喜びよ
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神 雅臣(じん まさおみ)が、その少年に出会ったのは、15歳の初冬だった。 ぱさぱさの髪に、青白い肌。 痩せて骨ばった身体。 何より印象深かったのは、その瞳だった。 ものを映してはいるが、脳まで、心まで届けてはいないまなざし。 そんな身体を、瞳を晒して少年は音楽室の床に転がっていた。
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