おにぎり

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 だって。  忙しかったんだもん。  今は、会社が合併したばかり。  お互いのやり方の、良い部分を取り入れつつ。  それはどうする。  そっちはこうする。  打ち合わせばっかり。  でも、通常業務は待ってくれない。  帰りは、毎日、最終電車。  駅からマンションまでは、徒歩10分。  深夜1時近くに帰って、ゴハン作る気力なんてないよ。  こんな時間に、空いてる店は限られる。  24時間営業の、牛丼屋かコンビニかってところ。  とりあえず、空腹が満たされれば良い。  疲れて、食べずに寝ちゃう事もよく有るし。  そんな日は、栄養ドリンクを飲む。  確かに、食生活はボロボロだった。  部屋に帰ると、電話の点滅が目に入る。  『ピッ。 留守電メッセージ1件です。』  また、実家の母からだろう。  『もぉ、また、留守? ねぇ。ご飯ちゃんと食べてる? たまには、連絡しなさいね 』  はぁ。やっぱり。  「わかってる。わかってるよ。でも!今は!忙しくて時間がないの!!」  電話に向かって、ひとりごちる。
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