オカマ

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 そしてその恐れていたことが遂に起こった。  オカマが左掌にカレーライスをスプーンから零したのだ。  案の定、餌を与えられた犬みたいにそれを食べてから掌をぺろぺろ嘗めた。  見守っていた俺は、おえ~!と思わず嘔吐を催し、呼び掛けずにはいられなくなった。 「おい!」 「なによ?」 「お前、金輪際、手皿で食うのは止めろ!」 「えっ、なんでよ?」 「女ならまだしも気味が悪いんだ!」 「えっ、どうして?」 「どうしてもこうしてもない!第一、マナーに反してる!」 「えっ、そうなの?」
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