1

8/12
前へ
/155ページ
次へ
神前はしばし眼をしばたたかせると俺を見据えながら静かに語り続けた。 「……それで、意を決してもう一度眼を開きました。それから……それから、恐る恐る少女の方を見たのです。……すると……」  神前は次の言葉を選びかねているようで、ここで黙り込んでしまった。俺はそんな彼女にプレッシャーをかけるでもなく、極めて優しく囁いた。 「……すると?」
/155ページ

最初のコメントを投稿しよう!

195人が本棚に入れています
本棚に追加