これから始まる終わりのない扉( たび)へ

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これから始まる終わりのない扉( たび)へ

これから始まる終わることのない未来へ  私は何処へ向かって行くのだろうか。  時計の針のリズムに合わせながら、  これから始まる、逃げ出すことのない未来 への扉ゲームへ羽ばたく。  決して戻ることは許されない。  戻ることが出来る時は、自分の命と引換に しなければならない。  タイムリミットは、余命一年だ。  どうして……。  私が選ばれたのかが、未だに分からない。  だけど、一通の手紙から全部 《ストーリー》が、始まった。 たけど、一通の手紙から、人生が狂わされ  ていく。  鏡に映った自分の姿が憎い。 顔が(こわ)ばっている。  狂犬のようになったように、牙を剥きなが ら、一人の女性が手招きをしている。  私の扉ゲームへの扉が開始された。  時計は、現代で言えば、お昼の十二時だ。  ここは、現代ではない。  なぜなら、私はこの世にはいないから。  そう、ずっと暗闇からの扉が開くのを  待っていた。  ーこの時が来たのだ。  この瞬間を逃がすわけにはいかない。  やっと、解放される時が来たのだ。  この暗闇から現代に戻れる期限が、  やっと、私に巡って来たのだから。  太陽の日没と共に、私の魂は未来へ  の扉ゲームが開始された。  だけど、それはあくまで魂だけ、未来《げ んだい》へ行けると言う事。  未来に行ける条件として、一つの条件が  ある。  ーそれは、「愛」がなければ、期限は厳し くなっていく。  やっと、今年その扉が開く。  あの人の元へ。  彼は知らない。  私が戻ってくる事を。  だけど、それは……。  私の陰が魂となって  生き続けると言うことだ。  一度、試験に受かったからと言って  現実に戻ったとは言え、人間の姿に  は、戻れない。  どうすればいいのだろうか。  これで、透明人間と同じになって、  姿だけ変えて、あの人のそばにいるか。  それとも、魂だけ現在いまの世界  に飛び込もうか。  もう、考えている時間が迫ってきた。  カウントダウンが始まった。  5・4・3・2・1。  さぁ、ここから、 私の第二の人生(ゲーム)  への招待が私を苦しめていく。  そこは、未知なる世界。  一度も経験したことのない舞台へ足を踏み  入れてしまった。  これは、過去の人生せかいを振り返り、 制裁を加えるゲームだった。  制裁を加えるのは、人生。  自分をどれくらい、人生が  大切だったのかを  思いしらされることになる。  ーその人生ゲームの決断が下る 日がきた。 そして、雲の上から、その私の人生の 制裁が下る。 その制裁を必ず受けなければならない。 どんな制裁がいいかと聞いてきた。 少し時間をやろうと言われ。 自分にとって、これまで以上に 悔いの残らないように、 自分で受けたい制裁を訴えた。 それは……。 私は「魂を蘇らせて欲しい。 私は病気でこの世界で、 暮らして来ましたが、魂だけでも 少しでも長く生きてほしい人に この……。 魂いのちを預けたい」と訴えた。 私の制裁は、受け入れてくれた。 私の、魂いのちは、どこかで 使われ、 少しでも長生きをしてくれることだろう。 どんな、ことでもいい。 どんな、ささいなことでもいい。 人の役に立てる喜びを失わず 周りの人を笑顔に変えていけるように ーそして、大事なのはー その気持ちを 持ち続けることだということ そしたら、きっと気持ちが 未来へと歩き続けるきがするから そう、想像してごらん 誰にだって、未来を想像することは、 怖いもの 不安で 不安で怖いもの だけど…… 少し、立ち止まって見ることも 必要だよ 立ち止まって 深呼吸してごらん 気持ちが、安らぐはず 安らげないのは いつも 気持ちが、重くて緊張している証拠 その少しの気持ちを 肩の荷物をとってごらん ーそしたらー 気持ちが楽になるから そしたら、楽に人生ゲームを楽しめるようになるはず だから、私は、生きている実感がほしい ゆったり流れる時間を創りたい 想像してごらん 自分なりの未来を 頑張らなくていいよ そう言われると 余計、頑張ってしまう自分がいる プライドが高すぎるのか いや、違う ハードルを自分で上げてしまうからだ だから、いつも疲れてしまうのだ その一歩を踏み出してごらん 勇気を持って 誰かに背中を押してもらって そしたら、人生ゲームの扉が、 今、始まるはずだから。
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