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でも中には本当に迷惑だと思ってる学生もいた。
食費のために働く僕とは違い、遊ぶ金を稼ぐために働く、リッチ学生だ。
おばさんの勢いに負けてパンの袋を受け取ったリッチ学生は、店を出るとパンの袋をクルクル回しながら、
「こんなにもらってもなー。
そもそも、味だって落ちてるから食べる気しないし。
あのおばさん、みんな喜ぶって思い込んでるんだよね」
僕は作り笑いを浮かべて聞いてみる。
「えーっ、じゃあそのパンどうすんの?」
「駅前のコンビニで捨てる」
「まじで?」
ほらね、こういう事をする人間がいるんだよ。
僕はもったいない精神を母から受け継いでいたから理解出来ないけど、簡単に食べ物を捨てる人間は結構いる。
僕は冗談混じりに言う。
「じゃあさ、そのパンもらってもいいかな?」
「全然いいよ!かえって助かる」
リッチ学生も捨てる事は本意じゃないのか、
喜んで袋を僕に渡す。
僕は食費が浮くし、一石二鳥。
明日は朝昼晩パンで過ごそう。
リッチ学生のお陰で明日は金を使わずに済みそうだ。
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