ring.4

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もっとちゃんと釘を刺したかったんだけどな。 ホントの彼氏でもないし、アレ以上言葉が出なかったんだけど。 その姿が見えなくなって、俺も二人のいるだろうカフェに向かう。 …三木にあのことを言うのは気が引けるけどな。 数分でついたそこには、めちゃくちゃ笑顔の千雪ちゃんと、やっぱり無表情の三木がいて。 いつも通りの光景にどこかホッとした。 「早かったんですね」 「千雪ちゃんならわかるだろ、あのヒトがどんな性格か」 三木の隣に座れば、眉を寄せて見てくる。 イヤ、一応彼氏なんだから普通に座るだろ。 それに向かい合わせに二人が座ってて、俺が千雪ちゃんの隣に座るのはさすがにおかしい。 「まぁ、そうですね」 「なんの話?」 納得する千雪ちゃんの言葉を聞いて、三木はわからないと首を傾げる。 「…前にストーカーの話しただろ?」 知ってほしくなかった。 できれば一生知らないままでよかったのに。 「した、けど…え?あれって、向坂の話じゃないの?」 少し言っただけで察したようで、ちょっと顔色が悪くなる。 「ストーカーっていうのは言い過ぎだと思うけど、結構三木の周りをうろちょろしてた」
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