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「おはよー」
「あ、はい、おはようございます…」
そんなことを言いながら、なぜ膝枕に?
「何ソレ、他人行儀、会社かよ」
ヤ、ちょっと待って?
さっきは腰に腕を回してきて、今度は膝枕?
これはあたしはどうすればいいんだろう。
「で、俺の寝顔撮ってどうするつもり?」
「え?拡散?」
「アホか」
下から伸びてきた手が、あたしのほっぺをつねる。
クセ、なのかな。
痛くはないんだけど、どう反応を返せば正解なのか。
「消せばいい?」
「そこは待ち受けにするって言うもんじゃないのか?」
「えぇ?そこまで興味ないのに、今のをわざわざ変えるなんてあり得ない」
ホンキでそう言えば、あれ?ちょっとしょげた?
うん、でも、消すのはやめようかな、観賞用として置いておくくらいならいいかも。
「興味ないのになんで写真なんか…」
軽くなったと思ったら、起き上がった向坂が目の前。
「だって、キレイだったから?」
スマホで口元を隠し、少し上目遣いになりながら言えば呆れた表情。
「…俺のこと、年上だと思ってないだろ」
「あぁ…そう言えば四つ上だったね?」
同期だけど、向坂は大卒であたしは高卒。
だけど、ホラ、入社が一緒だったから、みんな同い年みたいな感じで。
「ムリよ?あなた童顔なんだから今さら年上ぶっても」
「お前…それ聞いて俺が傷つかないとでも?」
「そうなの?ごめん?」
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