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というか、自分だってこんなところで立ったままなんてイヤなんだけど。
こんなことしてる間にも、刻一刻と休憩時間はなくなっていってるわけで。
ヤツの…向坂のせいでお昼ご飯が食べられないなんて、自分にとってあってはならないこと。
「…ホント、かわいげないヤツだな」
少し離れながら言われたソレに、小さく胸が痛む。
向坂のことがスキだからとか、そんな甘ったるい理由とかじゃなくて。
小さい頃から言われてきたソレを、同僚の…しかもムカつくヤツにまで言われるなんて思ってない。
「別に…あなたに可愛いなんて思われなくても構わない」
無表情に言い放ったソレに、ヤツはわずかに眉をしかめる。
それと同時になぜか腕を掴まれ引っ張られて、抵抗するのもどうかと思って仕方なくついて行くけれど。
「とりあえず、どこへ?」
「屋上に決まってるだろ」
へー、そうなんだ、決まってるんだ。
あー、でもそうよね?
こういう時って、だいたいは屋上か非常階段とかで、なんだっけ?壁ドン?
ドンってされるんですよね?
「…ねぇ、雨降ってるの知ってて来たのよね?」
「うるせぇ、忘れてたわ」
「え?忘れるほどの雨量じゃなくない?」
言えば少し睨まれてため息。
ちょっと、失礼じゃない?連れてきといてヒト見てため息って。
…あぁ、さっき自分もしたっけ。
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