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でも、ここで連絡するのは相手の思うツボ?
みたいな感じがするし。
…うん、気分転換に出かけよう。
指輪、は…どうしようかな…
もしかしたら会社のヒトに会うかもしれないし、外してちゃダメだよね。
出かけるには絶好の日和。
だからね、ブラブラ歩いてると見つかっちゃうわけですよ。
「先輩」
「こんにちは、千雪ちゃん」
「こんなところで会えるなんて、運命です!」
うん、何が?
今日も千雪ちゃんは絶好調。
「お買い物ですか?」
「まぁ、そんなところかしら?」
まさか千雪ちゃんに会うとは思わなかったから、指輪してないんですけど。
会わないと思ったのに。
右手を隠す行動が不自然だった気がする。
「ご一緒しても構いませんか?」
「え、でも、何か用事があって出かけたんじゃないの?」
「特にありません」
なんの予定もないのにここで断ることは気が引ける。
たぶん、詮索とかはしないと思うけど。
「…じゃあ、お昼まだだからつきあってもらおうかな」
「はい!おいしいお店知ってるんで行きましょう!」
千雪ちゃんの笑顔がめちゃくちゃ眩しい。
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