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まぁ、落ち着いたみたいなんで……どうぞ
「「…ゼーゼー、ハーハー」」
「じゃ、話すよー
まず、これからどうしようかなぁ。と思ってたんだけども…俺のかかった病気の治療法が見つかったとしても5年で新薬が実用出来るレベルまで行くとは考え難い。だからどう死にたいか考えたんだ。
そこで!俺は周りの人に悲しい思いさせてもこの命を惜しまれて死ねたら幸せだなって思ったんだよね。
そんな感じで考えまとめて帰ろうと思いってたらスカウトされてー。あ、これ良いかもwとか思って帰ってきました!」
……………いろいろ思うところはあったと思うけどみんな黙って聞いてくれた。
それこそ一語一句聞き逃さないって感じで。
「私は、凪のやりたい事やりたいだけやればいいと思うわ。」
「父さんもいいと思うぞ!
でも、無理だけはして欲しくない。」
「僕は、にぃちゃんに少しでも長く一緒に居て欲しい!でも、でもいっぱいの人に僕のにぃちゃん凄いでしょ!っていつまでも言えたらそれも嬉しい。」
「…うん」
みんなが黙って聞いてくれたみたいに俺も一生懸命ちゃんと心に全部閉じ込めるみたいにして聞いた。ちょっと泣きそうだった。
「……それでどうするの?てか何処の事務所にスカウトされたの?」
「あっ、聞いて聞いて!
凄いんだ!聖芸能事務所の社長さん直々にスカウトされたんだよw」
「えっ?
それって大手の芸能事務所じゃん!アイドルとか、俳優、アニメ業界も手広くやってる!」
「そうなのか?
凄いなぁ。流石、うちの子だ!」
「でも、もし本当にそこで活動していくなら病気の事もちゃんと話さなきゃダメよ?
その上でOKしてくれるかしら。」
「「うーん。」」
「ハハッ、大丈夫だよ!多分ね。
俺は金になるんだってw」
「そう?お返事はいつするの?」
「3日後」
「じゃあ、お母さんと一緒に行って来なさい」
「わかった。かぁさんよろしくね」
「えぇ、どうしよう緊張しちゃうわw」
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