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桜も舞始め、季節の終わりを感じて来た頃
自分の命の終わりも知ることになるとは、一体誰が思うというのだろうか。
身体が怠い、目が霞むそんな感じのほんの少しの変化だったと思う。
それをポツリと漏らすだけで看護士の母は病院へ行こうと言って来た。
始めは面倒だし、嫌だと突っぱねていたが死と向き合う仕事をしている者としては放って置けないらしい。
じゃあ、せめて一人で行くと言い、来てみたらこれだ。
検査を終えて結果が出てやっと帰れる!そう思ったのに『親御さんを呼んでください』何故?と聞いても伝えたいことがある、自分で聞くと言っても規則だから。
そうして告げられたのは、5年と言う決して長くはない……余命宣告だった。
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