<2・Mirai>

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<2・Mirai>

「なんだそれは?」  いつもの朝ごはんの食卓にて。ミライの同居人であり、いわゆる“親”と呼んでも過言ではない少年は、眉をひそめてそう言った。 「突然人間が消えたとでも言うのか?人狼ゲーム中に、反応が“落ちた”だけだろう?」 「いや言いたいことはわかるよ優介。俺だってさ、間近でそんなの見てなきゃ絶対信じなかったもん」  朝食のパンにたっぷりバターを塗りながら言うミライ。頭の隅で、この光景ってきっと一般的には“普通”じゃないんだろうなあ、なんてことを考えてもみたりする。そう、なんといっても男子高校生くらいの見た目の青年が二人、真正面からテーブルで顔を付き合わてもぐもぐ食事を取っているのである。それも朝食。そして同居。一体どういう関係で一緒に住んでいるのだこの二人?と首をかしげられるのが自然だろう。  兄弟ならわかる。しかしミライと、目の前の優介はまるで顔が似ていない。もっと言えば、ミライの髪色は藍色に近い青。普通の、日本人の髪の色としてはかなり異質なものに違いない。ついでに目の色も金色。どんなカラコン使ってる不良だ、と勘違いされるもの無理からぬことではあるだろう。
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