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すぐに彼からの返信。
〔奏がまた失礼なこと言ったんでしょ? 本当にごめんね。俺も、奏と話してる内に話が二転三転するから埒があかなくてイライラしてついキツイ言い方したから、余計に拗ねてるのかも。俺からもまた言っておくけど、嫌な思いさせてごめんね〕
内容を読んで、彼女があまねくんに怒られたと言っていたのはどうやら嘘ではなさそうだ。あまねくんが手を焼いているのだから、私の話など素直に聞くはずがない。
〔あまねくんが色々動いてくれてるの嬉しいよ。奏ちゃんとのことはまだ時間がかかりそうだけどね。あの子、いつからあんな感じなの? ダリアさんも、数年前はよく実家に帰ってきてたのにって言ってたけど……〕
〔家に帰ってこなくなったのは2年前くらいからかな。家族に八つ当たりしたりするようになったのは、それから暫くしてからだった気がする。
数年前までは近所の人とかにも自分から挨拶したりだとか、わりと社交的だったと思うよ。
雑誌に掲載され始めたから、天狗になってるのかなって思ったこともあったけど、専属モデルになったのはもっと前からだし、今更かなとも思う。俺にもちゃんとした理由はわからない〕
〔そっかぁ……。原因がわかれば私が嫌われてる理由もわかる気がしたんだけどね〕
彼ももう帰宅しているのか、スムーズにやり取りが進む。明日も日勤だし、そろそろシャワーを浴びて寝なければとも思いつつ、ラインを閉じようとすれば、姉からメッセージが届いているのに気付く。
〔顔合わせ、ゴールデンウィーク明けてからやろうと思ってるんだけど、どこか土日休みある?〕
そうだった。姉の方の顔合わせもあったのだと思い出す。
菅沼さんと一緒にいた時には、あまねくんに誤解されてしまったけれど、今度はあまねくんもちゃんと顔合わせに行くことを報告してから行こうと思う。
姉と菅沼さんにはずっと幸せでいて欲しいし、おそらく私の時のようにはならないだろうが緊張感は高まるのだった。
〔18日の土曜日なら空いてるよ〕
そう返信をした。
土日休みは、極力あまねくんと過ごすようにしようと決めていたが、こればかりは仕方がない。あまねくんに伝えて優先させてもらおう。
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