君が嘘をついた

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「うーん……疲れてんのもあるけど、最近ちょっと風邪気味でしんどいねん」 「そっか、じゃあ早く治さないとな。この間まで結婚式の準備でずっと忙しかったし、その上仕事も忙しくなって疲れてるんだよ。そこのコンビニで弁当でも買ってくるから、葉月は休んでな」 それから二人とも普段着に着替えて、俺がコンビニで買って来た弁当を食べた。 葉月は胃の調子もまだ良くならないらしく、食欲がないのかなかなか箸が進まない。 そしていつも夕食のときに二人でしている軽い晩酌も、ここ数日は控えている。 いつもより時間をかけてなんとか食事を済ませると、葉月はまた眠そうな顔をしてテーブルを片付けようとした。 「そんなのいいよ、葉月は風呂に入って早く寝な」 「でも洗濯物もたたんでへんし……」 「それくらい俺がやっておくから」 「ありがとう、しんどいしそうさせてもらうわ。ごめんな」 「謝んなくていいって、夫婦なんだから」 葉月がゆっくりと立ち上がって浴室へ向かうのを見届けたあと、俺はビールを飲み干してカラになった弁当の容器を片付けた。 葉月はいつも会社で人一倍働いて、家では家事もほとんどしてくれているのに、疲れていてもあまり弱いところを見せようとしない。
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