過去(5)

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過去(5)

 「実は彼氏の事なんだけど、その前に柳田君はその…エッチはした事ある?」  「ああ、あるよ」   金子の話はどうも下関係だな。  「その…私大学生と付き合っているんだけど最初は普通のエッチだったんだけど、最近だんだんと…その、ヒモで体を縛るようになってきたんだけど、柳田君はそうゆう経験はある?」  僕は金子の話を聞いてビックリした。  僕の他にも面白い事をして遊んでいる奴がいるんだなと。  「ごめん、縛る経験はないな。おもちゃで遊ぶ程度は経験あるんだけど」  「そうなんだ」  「でも、縛りたい気持ちはわからないでもないな」  「え?そうなの?」  「ああ、女を支配したいとかそうゆう気持ちだな」  僕が話すと金子は両腕を組んでうーんと悩んでいた。  「でも、そんな程度悩みに入るのか?別に体が傷つく訳でもないし別にいいんじゃないか?」  「はぁ?何言ってるの?縛られるんだよ。私は普通に抱き合って愛し合いたいんだよ。彼氏にやだって話しても楽しむからいいんじゃない?って相手にしてくれないし」  僕は金子の話を聞いてピンときた。  「なあ、金子。それってただのセフレに言う言葉だぞ。お前遊ばれてるんだよ」  僕は細く笑いながら教えてやった。  「え?セフレ?いやいやないでしょ。だって付き合ってって言われて付き合ったんだから」  金子は動揺していた。    「まあ、最初は普通に付き合ったんだけど、金子は彼女からセフレに降格したんじゃないか?一度彼氏に聞いてみ」  金子の顔が凍ばる。  そして携帯を出すといきなり電話しだした。  金子は直球で彼氏に問うていた。  「私達は付き合ってるの?それとも遊び?と」  数分後、金子の顔が沈む。  そして電話を切った。  ため息を吐いてボソリと話だした。  「最初は彼女だったけど、好きな人が出来て二股してたって…白状したよ。私バカだよね」  金子は涙を目に浮かべていた。  「なあ、金子。恋愛はいつも上手く行くとは限らないぞ。一度や二度の失敗はつきものだ。後、付き合った相手が悪かったと諦めた方がいいぞ」  「柳田君は冷めているのね」  「そうか?まだ俺ら高三だぞ。そこまで悩む必要はないと思うぞ。金子もいい経験だったと割り切るのがこれからの人生を楽しくすると思うけどな」  「あー!なんか柳田君の話聞いてるとムカつく!私のフラれ記念日だからどこか遊びに連れて行ってよ」  金子は涙ながらに笑ったり怒ったりの訳の分からない顔をして詰め寄ってきた。  僕も最近勉強ばかりだったからまあいいかと「よし、行こう」と言い喫茶店を出た。
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