いつ止むんだろう、この雨は。

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いつ止むんだろう、この雨は。

あの頃は若かった 今思えば子供のように まんまそうだったとしても 二人お互い夢中だった 何かあって巡り会え 何も無くて赤の他人 高くても低くても 雨が降ろうが雪になろうが いつもそこには 澄んだ青空の下に居た 気にもせず話もせずに 存在感じてそれだけで 何しなくても笑ってた 気が付けば過去の笑み いつの頃か背を向けて 二人の時がズレ始め 同じ時間を刻む距離 段々遠くへ見えない日々 大切な事に気が付いた 大人になればわかる事 それがあの時の泪と背 今いつまでの空いた胸に 終わりはだんまり目も上げず 帰路の方だけ探してる 暫く見えなくなる顔も 終章の始まりだった 会話にならず片言の 精一杯で最後まで 穴が空いた優しさは 目の前の止まない雨だけ 音も立てず泪と共に……
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