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沈黙が続いた後、美沙が閃いた。
「そうだ!大学の事務室に連絡すればいいのよ!」
そうだ、電話!
以前の密室でも電話はできた。
あの時俺は携帯電話で田中や美沙と通話して助けを借りて、密室から脱出したのだった。
美沙はサークル室にある固定電話の受話器を取って、内線に電話を掛けた。
が、美沙はそのまま固まっている。
どうした?
ま、まさか、ドアと同じように美沙も固まったのか?
勘弁してくれ!
「美沙!どうした?美沙!?」
俺は美沙の肩を掴んで揺さぶる。
「ちょっと触らないでよ!私は固まってないって!!」
よ、よかった…
「ボタンを押してもコールが鳴らないの…」
美沙は力のない声で言った。
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