スマホゲー

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スマホゲー

俺たちは一度冷静になるために、サークル室の真ん中にあるテーブルの周りに椅子を持ち寄り、座った。 俺は冷蔵庫にあった麦茶をコップに注いで、みんなの前に置いた。 「ありがとう…」 こんな時でも加奈子ちゃんは俺に微笑んでくれた。 可愛い。 加奈子ちゃんと一緒に閉じ込められているこの状況なら、悪くないかもしれない。 いや、むしろ良い。 このまま脱出できなくても良い。 このままサークル室で暮らそう。 そうだ、あの辺にダブルベッドを置いて、衣装棚はあそこの壁際だ。 子供が出来た時のために、ベビーベッドも…… 「おいこら」 「うわぁ!!!!」 田中の顔がいきなり俺の目の前に現れた! 「お前また変なこと考えてるだろ!こんな時に!!」 そう言って田中は俺の頬っぺたをつねる。 「痛い痛い!!やめてくれ!!!」 あれ…なんか変な感じ………
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