3人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
遠い昔の幼い娘は
色とりどりの砂糖菓子に
勝手に味を想像し
全て同じ味だと真相を理解した時の
絶望感とトラウマを全身でくらったものだ。
見た目で味を想像することは
現在進行形で楽しみで
しかし裏切られる驚愕も
現在進行形で覚えている。
ポスターの右下を見た時
私の幻想は実現しないことを悟った。
その数値は 自分では工面に難いものだった。
そして私には 特に大事な予定もないことを分かっている。
ポスターから体を遠ざけながら
あのホイップクリームの味はどんなものだったのか
後ろ髪をひかれる思いは
しばらく離れなかった。
最初のコメントを投稿しよう!