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ハルの春・・・(完)
ハルは恋をしていた。
「はぁ、どうしよう。私、彼の事が忘れられない。」
ハルは彼と出会ってから好きになるまでの記憶を思い出した。
「遅刻しちゃう。」
ハルはいつものように右手にパン、左手に味噌汁を持って走って登校した。
「きゃっ。」
ハルは誰かとぶつかり、味噌汁は味噌汁とパンが飛んで、服に味噌汁とジャムが付いた。
「やだ~、味噌汁とジャムが服に付いちゃた~。」
ハルはげんなりしながら言った。
「大丈夫かい?」
声をかけたのが、彼だった。ハルは味噌汁の汁椀を頭に乗せながら、
(かっこういぃぃ。)
ハルは思った。
「ゴメン。急がないと、僕は遅刻するから。」
彼はそそくさと逃げた。
「あぁ、素敵。」
と、服を味噌汁でびちゃびちゃにし、ハルは味噌汁の汁椀を頭に乗せながら言った。
それからハルは彼に夢中になり、
「もう彼ったら私の行く先、行く先の食べ物屋にいるの。」
ハルは興奮しながら言った。
「この前なんてラーメン屋で彼と会って、もう運命かしら?っと思ったわ。」
その時ハルは、はあはあと興奮し鼻血を出しながら、ラーメンを食べた。
「制服も私と同じ高校のだし!」
ハルは運命を感じながら、カップ焼きそばを食べた。
後日。
相変わらず彼の後を歩いていると、一人の女が彼に近づいた。
「何あの女。彼と親しげに!」
調べてみると、彼の彼女であることが判明した。
「そんな、彼女が居たなんて・・・。」
ハルはナスを食べながら言った。
春が過ぎてゆく。
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