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「ユリカちゃん、着替えておいで」
香澄ママが、まだ私服であるユリカさんに言った。
「あ、はい、行ってきます!じゃあ、中本さん、ちょっと失礼しますっ」
「行ってらっしゃい」
「すぐ戻りますね!」
そう言って急ぎ足で更衣室のある方へ向かって行ったユリカさんの後ろ姿を、私は見送った。
ユリカさんが着替えている間、私は香澄ママとアカリさんと会話を楽しんだ。
話題は、天気や気候といったありきたりな会話から始まり、今日の食事やユリカさんについてなどだ。
何しろ私自身も花道で同伴するのは初めてだが、ユリカさんもこのお店に入ってから初めてである。
「ユリカちゃんね、とてもいい子でしょ。可愛いし礼儀も正しいし、ハキハキしていて。私あの子とっても好きなんでよ」
そう言って微笑む香澄ママの言葉は、お世辞などではなく本当に思っているようだった。
「ユリカちゃん、可愛いし面白いから私も好き!たまに天然だけど」
アカリさんもユリカさんのことを褒めた。
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