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もしも、妹が出来たら
あれから1年が過ぎましたとさ。
もう1年かぁー。
パーティー、面倒だなぁー。
またパパとママがやらかすのだろうなー。
パパとママも大変だよね。
格上の貴族様を楽しませるのを考えるのも。
体を張って頑張る姿は、子供として悲しい時もあるよ。
あー、でも、ママは楽しんでいるみたいだから、何とも言えないかなー?
うちで働いている若いメイドさんは、余興に付き合わされて陰で泣いているんじゃないかと思うよ。
特に去年の一斉消火みたいなやつ。
成人して2~3年ぐらいの若いメイドさん五人が横並びで勢い良く放水していたけど。
あの時は「臨時ボーナスを出すから」と着替えたばかりのパパに言われて渋々、諦めたように余興を行ってたけど・・・。
あの子達、翌日にメイドさんを皆辞めちゃったじゃない!
パパのせいでメイドさん達の人生がメチャクチャになってないか心配だよ。
上級貴族達によって、メチャクチャされてたし。
でも、辞めてったメイドさんの代わりに新しいメイドさんを雇って問題なくなったから別にどうでもいいのかな?
平均年齢が1~2歳若くなったってパパが喜んでいたけど、ママ的にもOKだったのかな?
よくわからんけど。
あ、そうそう、この世界は成人の年齢が日本と違っていたよ。
年齢の違いにビックリしたよ。
えっ?ママーなーに?
誕生日パーティーが始まるって?
面倒だけど私が主役だから、パーティー会場に行くしかないのかー。
『月室 羽着名 四歳の誕生日おめでとう』
四歳になった私は、自分の名前をちゃんと発音出来るようになりましたとさ。
めでたし、めでたし。
会場内をブラブラ歩いていたら、私と同じぐらいの年齢の子供から『バッキー』とアダ名を勝手に付けられて呼ばれた。
なんとなく嫌だったが、私の両親より格上の家の娘らしいく、パパから機嫌を損ねないように相手をしてくれと言われて拒む事が出来なかったよ。はぁー。
女の子は、とても元気が良いのか、はしゃいでいる。
その女の子を見守る私は彼女の保護者じゃない!
私が男の子だったら、スカートからチラチラ見えるパンツで喜ぶかも知れないが、私は同性には興味が無い。
しばらくして、私に突然「おしっこー!」と言う彼女を連れて行き、無事にトイレで済ませた。
私は、彼女の召し使いじゃないのだよ!
まあ、でも、パパから言われたから、一応相手をするし、トイレットペーパーで綺麗にしたけど。
四歳になった私に、「もうすぐ五歳になるんだよ!私の方がお姉ちゃんだよ!」と何故か威張っていたけど、頭がおかしいんじゃないかと思った。
あー、でも、四歳だから、頭が足りなくても仕方がないのか。
転生前の私は12才だったから、精神年齢はアホな彼女より大人だ。
なので彼女に大人な対応したよ。
本当だよ?
トイレ以後、彼女はパーティー会場でおとなしくなっていたから大人達から不思議に思われていたけど、何でだろうね?
もうすぐ五歳になる女の子の父親と私の母親がステージ上で何かの儀式みたいな事を始めた。
それを大勢の人達がぐるっと囲んで見守っている。
両親が寝る前とか頻繁にしている儀式にそっくりだった。
さーて、来年の誕生日は、どんな感じになるのかな?
もしかしたら、私やアホな子に弟か妹が出来ているかも知れないな。
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