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アリスの力を借りて、私の装備中のアイテムは剣24本、盾24個の計48アイテムを装備した状態となり、もはやゲームプレイヤーからすれば興醒めなチートとなった。
しかし、この装備状態は近接攻撃専用だ。
グリフォンとは距離があるため、突っ込んで俺Tueeeeするのも良いが、せっかくなので、ここは、遠距離攻撃を使ってみようと思う。
何か効率の良い狩り方はないだろうか。
せっかくの機会なのだから、バグを使ってハメ倒したい所だ。
遠距離攻撃のバグ…となると、アイテムが必要だな。
私はヒカリの方を見る。
邪魔王のアイテムボックスを漁って、何か出来ないか検討してみるのも良いが、彼女はバグの使用に関しては、非協力的だ。
それに今は奴隷状態ではないため、私が強制的にヒカリの所持品を取る事は出来ない。
となると…。私はアリスの方を見た。
「おい、アリス。所持品を私に見せてくれないか?。使える物がないか見てみようと思う」
アリスは頷き、アイテムウィンドウを私に見せた。
「・・・ふむ、これはこれは。建設用アイテムが何故こんなにある?。この数は異常だ。アリス、おまえまさか、バグを使ったな?」
アリスが所持していた建設用アイテムは以下だ。
・鉄の床 x 99999999
・鉄の壁 x 99999999
・鉄の屋根 x 99999999
・鉄の椅子 x 99999999
・鉄のテーブル x 99999999
・鉄の扉 x 99999999
・暖炉 x 99999999
・バスタブ x 99999999
・2段ベッド x 99999999
・金のトイレ x 99999999
・鉄の床(落とし穴 )x 99999999
・セントリーミニガン(自動防衛) x 99999999
・セントリーミサイル(自動防衛) x 99999999
・砲台(低品質) x 99999999
この建設用アイテムとは、アリス・オンラインのゲーム機能の1つである、「拠点建設」に使用するアイテムだ。
拠点建設とは、任意のフィールド上に、自分の家や砦などと言った設備を自由に構築出来る機能だ。
しかし、何故これほどの数をアリスが持っていたんだ……。
そして、私の疑問にアリスは答えた。
「ん……。佐藤が旅立ちの村を壊滅させた跡地に、新たな村を建設するため、建設用アイテムを沢山使用する予定だった。
そこで佐藤が持ちきれない分は、私や佐藤の仲間が建設用アイテムを持つ事になったの
佐藤はデバッグ機能を使って、建設用アイテムを全種類持ち出した」
なるほど…そういえば佐藤は、あの時私達と戦った時に、村を壊滅させた後、ここに新しい村を建てるとか言っていたな。
こいつは丁度良い。楽しいパーティを始められそうだ。
私はアリスから「砲台 x 99999999」だけを受け取る。
そして砲台を、私の居る近くの地面に建設する。
この砲台は「低品質」と言って、低レベルの建設アイテムのため、建設は私のレベルでも行えるし、一瞬で終わる。
カコン♪カコン♪カコン♪、ドゴンッ!!!
金槌で叩く愉快な音と共に「砲台」が私の目の前に建設され、地面に設置された。
そしてこの砲台は、「砲弾」以外のアイテムも装填出来る、優れ物の砲台なのだ。
砲弾以外に装填可能な弾としては、人間やNPCも装填出来る。
用途としては、自分が移動出来ない高い位置に、特定のアイテムを発射させ、届けたり、自分を装填させれば、そこに移動も出来る。
だが、私はこの砲台を使った面白いバグを見つけた。バグというより、裏技に近いものだ。
私は砲台を設置した後、正面に居るグリフォンに狙いを定める。
そして次に私は、ヒカリとアリスにアイテムを手渡す。
「これを受け取れ。砲台x9999999個だ」
「は!?。何よこれ!?。なんでこんなに砲台のアイテム持ってんのよ、あんた!」
ヒカリがプンプン怒りながら私に言う。
ヒカリは、私がバグを使ってアイテムを増やしたと勘違いしているのだろう。
私はそんなヒカリの発言を無視し、2人に大量の砲台を手渡しすると、奴等の倒し方について説明する。
「ここで死にたくないのであれば、大人しく私の説明を聞くべきだな。
まずは砲台を建設し、砲台の前に立て。
すると砲台の砲弾装填口が開き、その中に自分の身体が吸収されて行くだろう!。「キュインッ!」なんて言う音を立ててな。
そう、つまり…自分自身を砲弾にするのだ!。
砲台の照準はグリフォンに合わせる必要があるが、砲台は自動である程度、標的を捕捉してくれる。
そして命中しようがしまいが、発射後、自分が地面に着地した瞬間、再び砲台を建設して砲台の中に吸収されろ。またもや砲弾となるのだ!。これを奴等が死ぬまで永遠に繰り返すのだ!」
「は!?。あんた、馬鹿!?!?。気でも狂ったのかしら!?。病院で診てもらった方が良いわよ!、その頭の中!」
「黙れ邪魔王。ならば勝手にここで死ぬがいい。
それに砲台から発射されている間は無敵だ。
地面に着地した後が1番無防備だが、瞬時に近くの砲台に逃げ込むか、自分で砲台を建設して逃げ込めば、問題なかろう。
それとも、おまえは他に全員の命を守れる良い方法があると言うのか?。
それに守るべき人間は私達3人だけではないぞ?」
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