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私は憤慨し、今すぐこの悪ガキを絞め殺そうと試みたが、私達が着弾したと知ったグリフォン供が、こちらに向かって飛んで来た。
数は5体。
あの数に群がられたら、こいつに構っている間に、流石の私でも死んでしまうかもしれない。
私はライカを、お姫様抱っこしたまま、すぐに砲台を建設する。
カコン♪カコン♪カコン♪、ドゴンッ!!!
「あははは!、もう一回もう一回!」
そう言いながら、私の腕の中で無邪気に笑うライカ。
全く…コイツと来たら。
「うるさい黙れ!。このク○ガキ!。おまえの駆除はグリフォン共を駆除してからだ!。
そしておまえはその間、残り少ない余命だという事を理解し、死ぬその時まで、自分の命をも守れぬ無力なガキが命乞いをするように、恐怖に怯え、泣き叫んでいるがいい!。
ふはははははははは!」
私はそう高笑いをすると、設置した砲台をグリフォンの群れに向け、そしてその砲台の中へと入った。
キュインッ!
ドゴンッ!!!
ヒュウウウウウウウウウ!!!
ドゴオオオオオオオオン!!!
・・・・。
それからグリフォン共を的にした、人間大砲祭りは何時間も続いた。
私、ヒカリ、アリスが、次から次へと砲台から発射されて行く。
ドゴン!、ドゴン!、ドゴン!、ドゴン!
私が発射した後で、3回連続の発射音が鳴り響く。
ん?、発射音が3連続……だと?。
ヒカリとアリスが発射されたのは確認出来た、がしかし。
1人多いぞ!?。誰だ!?。
そう言えば、先程からライカの姿が見当たらない。
てっきりグリフォンのおやつにでもなったのだろうと思っていたが、どうやら違ったようだ。
「わーーーーい!!!」
ヒュウウウウウウウウウ!!!
私の近くで幼女の声が聞こえた気がしたが、気のせいではなかった。その声はライカだった。
ライカはとうとう1人で人間大砲をやり始めたのだ。
ちっ……。肝の据わったガキは嫌いだよ。
それからはもう、人間大砲発射のオンパレード。
全員、煤で汚れ、爆発時に黒焦げになりながらも、グリフォン共に次から次へと人間砲弾を着弾させまくった。
砲台の設置数もすごい事になっており、辺り一面砲台まみれだ。
そのため的から外れて地面に着弾して、そのままヘッドスライディングを行った時に、その地点にも砲台があったりして、そのまま再装填が行われて発射されてしまう事も珍しくなくなった。
私はこの現象を「人間大砲コンボ」と名付けた。
私は今の所、最高で8コンボ続いている。
そろそろ酔って来た。私は胸が気持ち悪くなって来て吐き気を感じている。
そんな時だった。
私の上空目掛けて何かが飛んで来た。
ヒュウウウウウウウウウ!!!
ウプッ!
ゲロゲロゲロゲロゲロゲロ…。
私の頭上を通り過ぎて行く、その正体は人間砲弾だった。
私はふと、それを目で追った。
あの人間砲弾は閃光弾のようだ。
空を切り裂く音と共に通り過ぎて行くその弾は、なんだか見てはいけないような光り輝く液体を口から垂れ流しながら、私の頭上を通り過ぎて行った。
私の頭にまでかかってしまう所だったため、咄嗟に回避しする。
(全く………。間違えて味方を撃つなと、無線で警告したにも関わらず……この様だ)
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