360人が本棚に入れています
本棚に追加
モンスターをペットに出来るシステム。
そしてモンスターをペットにするために行う様々な方法の総称を「テイム」という。
私は先程のグリフォン戦で、実は1体のグリフォンのテイムに成功していたのだ。
私のペットであるグリフォンは、今は私達の上空か、近くで待機している事だろう。指笛を鳴らせば、グリフォンは私の元に現れる。
そしてそれに乗り、空路で旅立ちの村まで行けば、安全に、村まで人間を運ぶ事が出来る
。
そしてグリフォンのような強いモンスターをテイムする事は、私のような低レベルのプレイヤーにとっては難しい事なのだ。
まず、モンスターレベルが高い。
モンスターをテイムする場合、自分のレベルがモンスターより上でなければならない。
そしてテイムの成功率は、モンスターとのレベルの差が開けば開く程、成功率が上がる。
グリフォンのレベルは700以上で、私のレベルは9。
そう、私がテイムした方法は普通ではない。
私は、モンスターテイムバグを使ったのだ。
3時間前………。
ヒュウウウウウウウウウ!
ドガアアアン!!!
「!?!? ピギャオオオオ!!」
「ケホッ、ケホッ、ケホッ!……」
私とライカは、大砲から発射されたため、肺に煤や煙が入り、咳込む。
私の人間砲弾はグリフォンに命中し、奴は驚き、爆風で態勢を崩し、倒れ、起き上がろうと、手足と翼をバタバタさせる。
もう何度今の繰り返しを行ってきた事か。
ライカは相変わらず、人間大砲を楽しんでいるようだ。
(よし、グリフォンは今、身動きが取れない。今の隙にもう1発、と行きたい所だな……)
そう思っていた所だった。
私が抱っこしているライカが、急にジタバタして私から離れ、砲台の方へ走って行った。
「ちっ…!。もうどうなっても知らんぞ!」
私はライカの後を追うため、彼女の向かった場所まで走ろうとした、が、その時。
ビュンッ!!!
「!?!?」
全身に強い風を受けた。
グリフォンが私の身体を爪で掴むため、私の頭上を飛び抜けたのだ。
咄嗟の判断で、回避する事に成功はしたものの、ライカを見失ってしまった。
走って行った場所の検討はついている。
私はそこに辿り着くと、その場には2機の砲台があった。
その2機のどちらかの砲台から、ライカの声が聞こえて来た。
「おねーちゃん!。早く早くー!。発射しちゃうよ!?」
くそっ……!。彼女は一体どちらの砲台に入ったと言うのだ!?。
右の砲台か左の砲台か……。
最初のコメントを投稿しよう!